[ Xの規約改定 ]
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普段は『ぺけったー』というのですが、この記事は真面目に『X』と呼称します。 いよいよ、2024年11月15日からXの規約が改訂されます。 どこが変わるのか、というのは変更点をまとめてくれてるところがあって、それに関しては『X 規約変更点』とGoogleなどで検索すればたくさん出てきます。
さて。 とりあえず、今回の規約改訂で影響が特に大きそうなところだけ、ざっくりと(ノートのネタにしてるだけですが)
特に絵描きさんが大変なことになるのが、『3.本サービス上のコンテンツ』の部分。 要約すると、Xに表示されたコンテンツは、その所有権はユーザにあると明記されてますが、『使用、コピー、複製、処理、適応、変更、公開、送信、表示、アップロード、ダウンロード、および配信するための、世界的、非独占的、ロイヤリティフリーのライセンス(再許諾の権利を含む)』(邦訳そのまま)をすべてXの運営会社に付与する、となってます。 なお、これには当該コンテンツの変換(編集)、翻訳や、AIへの学習素材として使うことが含まれるのはもちろん、当該コンテンツを他の第三者がユーザに対価を支払うことなく利用できる権利(再許諾の権利)も付与する、となってます。 なお、その対価それ自体がXの利用だとのこと。
前はこれのうち、AI学習については拒否する機能がありましたが、この規約を見る限り、今後は選択の余地がない可能性があります。
他の修正としては『5.免責事項および責任の制限』も影響は小さくないです。 『適用法令の下で許容される最大限の範囲』という制限はしていますが、 1.サービス利用が出来ないこと 2.X上での第三者の行為またはコンテンツ(つまりあらゆる発信等) 3.X上でのあらゆるコンテンツ 4.Xへの不正アクセス等により発生したあらゆる損失 これらに対して責任を取らないとしています。 また、上記以外で損失を被った場合でも、その保証の最大額は100米ドルか当該損害の原因になったサービスに対してユーザが過去6カ月で支払った対価の大きい方を超えないとしています。 まあつまり、Xで何かあっても、ほとんど保証しないということです。
これは同時に、フェイクニュース等に対しての責任を一切負わないと宣言してるわけです。 対策するかしないかは別ですが、しなくても責任はない、と言ってるわけですね。
ちなみにこの逆で、Xに対して『24時間以内に100万件を超えるポストのリクエスト、表示、またはアクセス(返信ポスト、動画ポスト、画像ポスト、その他のポストを含む)』を行った場合、『ポスト100万件あたり15,000米ドルの予定損害賠償額を負担することに同意するものとします。』となってます。 普通に考えたら、単独のユーザがこんなことは出来ないですが、例えばプログラムなどで連続的に発言して負荷をかけるとかですね。 ちなみに、理屈の上では普通に使ってる分には、1秒当たり10件表示を24時間やっても100万件には届かないので、普通のユーザはまず問題はないですが……。 これ、Xへ自動的にアクセスをやって情報収集してるシステムが全部引っかからないですかね。 というかそれが狙い?
なんていうか……ほんとに大丈夫ですか、これ。
コンテンツの部分については、少なくとも絵描きさんはホントに考えないとですね。 ネットに公開した場合、個人で楽しむのが無償なのは今更ですが、今回のこれは個人で楽しむのみならず、運営会社が自社の宣伝などに使うこともできると明記されてます。対価はXを利用すること、という。 さらに無償で第三者に対して再許諾すらできるとしてます。 言い換えるなら、Xに掲載されたコンテンツ(文章、画像、映像その他すべて)は、所有権はユーザーにありつつも、その利用については完全フリーになるということです。翻案等含むため、例えば『転載禁止』などと文字を入れてたとしても、それを除去することは認められているとなるわけです。 第三者が広告などに使う事すら、Xが許可することができるとなる。 さすがにリンク先までは対象ではないと思いますが。
あと問題になるのは過去のツイートに残されている画像ですが……。多分ですが、残った状態であった場合は、同じだと扱われる可能性は高そうです。 つまり、全部削除しないとまずい。 この項目は何が厄介って、企業の広告ポストとかの画像すら利用されるんですよね。正直、すでにXを使う事それ自体がリスクになりかねない気がする。
免責事項の方も問題で、フェイクニュース以外に、侮辱あるいは誹謗中傷も、おそらく限界を越えない限りは放置されます。 限定事項として 『適用法令の下で許容される最大限の範囲』とありますが、これがどの程度であるのかについては全く記載もありませんし。
損害賠償に関しては一般ユーザはまず問題はありませんが、Xの分析を仕事にしてる会社はもしかしてまずいのでは、という。 いや、ホントにこれ……ねぇ。
日本に限らず、離脱する人が増えそうな気はしますね……。
2024/11/07(Thr)
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