エスニャ



 ティルテュの妹でアミッド、リンダの母親。体が弱く、ティルテュのことを慕っていてティルテュが反逆者として追われた時にシレジアに来る。しかしバーハラ後、シレジアに住んでいたところを兄ブルームによってフリージ王国に連れて行かれ、ヒルダに虐待されて死亡する。



 彼女に関しては名前が初めて明らかになったのがTREASUREなんですが、トラキア776で「アルスターの王妃の名前がエスニャ」というのが明らかになるんですよね。で、考えられるのは
1:同一人物
2:同名の人物
なんですが・・・私は1をとります。フリージ王国となっているのに、トラキア776によるとアルスター王家は存続しています。だとすると、アルスターはフリージ王国と完全に敵対しなかったということです。話によるとリーフをかくまった後から関係が悪くなったということですし。だとすると、フリージの姫であるエスニャがアルスターに嫁いでいたとしても不思議はありませんから。まあ大地母神の名前もエスニャというようですから、ありきたりの名前なのかもしれませんが(汗)



 グラン暦742年生まれ(ティルテュの一つ下)。グラン暦768年死去(自殺)。享年26歳。
 体があまり強くなく、快活な姉を慕っていたのですが、その姉が反逆者とされてしまったことにいてもたってもいられなくて父レプトールの目を盗んでシレジアまで行き、そこでティルテュと再会できます。直後、シレジアの内乱が始まって、体の弱いエスニャは後方でシグルド軍を援護することになりました。
 内戦終了後、落ち着いたシレジアで彼女が出会ったのが、戦死した魔法師団長アーヴァの副官、アレイオスです。彼は内乱で生き残ってしまい、死のうとしてたのですが、エスニャに諭されて踏みとどまりました。後に二人は結ばれます。
 その後、アレイオスはレヴィン王子と共にグランベルへ。そこで消息を絶ちます。ほぼ同日にアミッドが生まれたのはあまりにも皮肉でした。
 バーハラ後、リューベックからシレジアに戻ったティルテュと共に、シレジアの山奥へ行きます。ラーナやフュリーが自分らと共に、と誘うのですが、自分達が敵国の姫であることを考え、辞去しました。
 グラン暦761年、エスニャは偶然迷い込んだグランベル兵を助けてしまい、その兵からフリージ軍に連絡がいき、フリージ公国に連れ戻されました。この時、エスニャは姉ティルテュのことは絶対に言いませんでしたし、まさかフリージ王国もティルテュがシレジアにいるとは思わなかったので追求しませんでした。
 連れ戻された直後、エスニャはそのままアルスター王家と政略結婚させられます。当時、フリージ王国は北トラキア侵攻前にその入り口であるアルスターとは同盟関係を作っておこうと思い、連れ戻したばかりのエスニャ王女をアルスター王国に嫁がせたのです。北トラキア各国も、レンスター王子キュアンのグランベルに対する敵対的行為などがあり、グランベル王国との関係が気まずくなっているところだったので、この結婚は(本人の意思はともかく)歓迎されました。そこで、リンダが生まれます。正妃とも仲がよく、エスニャにとっては幸せな日々でした。
 しかしグラン暦763年、フリージの北トラキア侵攻が始まり、途端エスニャへの風当たりは強くなります。ただ、彼女の存在ゆえにアルスター王家は取り潰されることなく存続を許されました。
 しかしその後、アルスター王家がレンスターのキュアン王子の遺児リーフを受け入れたため、アルスター王家の立場が微妙になってしまいます。アルスター王はあえてフリージに反抗せず、なんとかリーフ王子を守っていきました。
 そして5年後。フリージ王国が強硬手段に出ると察したアルスター王はリーフ王子をアルスターから脱出させて、知らぬぞんぜぬを通します。しかし許されず、アルスター王国の自治権はかなり縮小され、また王妃エスニャとその娘リンダもフリージに連れ戻されました。そこでエスニャは姉ティルテュの死を知り、そこにいるのに耐えられなくなって自ら命を絶ってしまいます。