アルヴィス

ユリア、おまえにはすまないことをした。私を憎んでいるだろうな・・・許してくれ


 グランベル王国ヴェルトマー公爵家当主。このゲームにおけるもう一人の主人公といっても過言ではない。ヴィクトルとシギュンの間に生まれた子で炎の神魔法ファラフレイムの継承者である。その実力は確かで、グラン暦757年にはグランベル王国近衛師団の長でもある。
 7歳の頃父ヴィクトルが突然自殺。母シギュンも失踪し、親戚の後見を受けてヴェルトマー公となることになった。だがその影にはクルト王子の助力が少なからずあったという。だがそもそもヴィクトル自殺の原因はクルト王子にあったのだが、おそらくこのことをアルヴィスは知らない。
 やがてたアルヴィスは、数多くいた自分の異母弟をアゼル一人を残してことごとく臣下に落とした。これは、その親たちがヴェルトマー家の財産を狙って蠢動するのに先手を打ったのである。
 イザーク遠征に際しては近衛師団を預かる身のため出撃せず、王都バーハラにあって老王を補佐する。だが、このイザーク遠征に始まる全ての陰謀の首謀者が彼であった。彼はその身に忌まわしきロプト一族の血を引いていることを知ってしまい、己が糾弾されるのを恐れるあまり、恐るべき大逆を犯したのである。
 かくして有力な貴族達をことごとく亡き者にし、グランベル王国を継いだアルヴィスは自ら皇帝となり、グランベル帝国を建国する。そして、暗黒教団にもこの大陸の住人としての権利を認めたのだが、これは己の身に流れるロプトの血を擁護するためである。だがその後の凋落は早かった。
 息子ユリウスがロプトウスの後継者として覚醒してから、彼は暗黒教団の台頭を抑えられなかった。それは、彼自身に後ろめたいところがあったからだろう。
 ディアドラを失い、そしてユリアもユリウスも失った彼は、やがてかつて自分が利用して殺したシグルドの遺児、セリスによって討たれる。比類なき皇帝という地位にありながら、彼は結局何も手に入れられなかったのであった。



クラスセイジ(Lv25)/エンペラー(Lv30)
指揮官Lv☆5
パラメータ HP 魔力 速さ 幸運 守備 魔防
序章登場時 60 15 30 27 30 22
10章登場時 80 27 30 30 30 30 30
成長率 20% 0% 40% 0% 40% 40% 0% 0%
神族修正値 40+10% 60+20% 20%
個人スキル見切り
所持品炎の神魔法ファラフレイム・リカバーリング(序章時のみ)・銀の大剣(10章時のみ)/6000

 序章ではいきなりその攻撃力70というでたらめなものを見せ付けて暴れてくれます。シグルドが話さない限り延々とうろついて、次々とヴェルダンの蛮族を倒してくれますので、連れまわすと楽しいです(笑) 指揮官レベルもめっちゃ高いからやられることもまずありませんし。というか不可能ですね。リカバーリングもありますから。
 終章ではでたらめなパラメータを保有してきますが、実はあれでも力が最大じゃないんです。エンペラーって力30まであるので。もっともファラフレイムしか使わないから関係ないですけど(笑)
 10章で出てくるアルヴィスは、ぜひセリスで戦いたいのですが、単独で倒すのはなかなか骨が折れます。とにかくダメージが出せない。しかも城なので回復するし。トラキア776みたく城に防御効果なくてよかったな〜とか思います(笑) そしたらティルフィングでダメージが5?! 話にならないよ(^^;
 簡単に倒したければゲイボルグ+スピードリングかイチイバルですね。破壊力が違います、この二つは。
 あ、もちろん成長率はディアドラ、ユリアから算出したものです。でたらめな数字ですね(笑)
 ヴェルトマー家の炎の紋章を背負う当主でありながら、大逆の罪にその手を染めた彼は、一体何を想っていたのでしょう。おそらく、ヴェルトマー家継承前後にマンフロイによって自分の中に流れるロプトの血の存在を教えられたのでしょう。正義感の強い彼は、そのこと自体に恐怖し、己がロプトの末裔として処刑されることを恐れたのでしょう。



 登場時25歳。5章終了時28歳。グラン暦732年生まれ。グラン暦778年戦死。享年46歳。これはフリートーク1を参照してください。
 ロプト一族の生き残り、マイラの血を引くシギュンの娘。そしてそのことをマンフロイに知らされてから、彼の人生は変わりました。
 彼は自分の存在を、つまりロプトの存在を認めさせるために大逆罪を犯しす。
 クルト王子の暗殺、さらに対抗しうる有力貴族たちの排除するために、中立を装ってレプトール、ランゴバルトらと結託し、バイロン、リングにクルト王子暗殺の罪を着せます。さらに、シグルドがアグストリアにあることも利用し、彼自身も反逆罪で手配してしまいます。彼にとってさらに幸運だったのは、マンフロイが連れてきた娘ディアドラがクルト王子の忘れ形見であったことでしょう。かくして彼は誰に疑われることもなくグランベルの王位を手に入れることが出来たのです。
 グランベル王となり、さらに混乱する各国を併呑してグランベル皇帝となったアルヴィスの勢力は、しかし暗黒教団の台頭と共に日に日に凋落の様相を呈していきます。それは、彼自身を責めるいくつもの罪の意識が彼の、本来の強靭さを損なっていったのでしょう。
 一つは多くの者達を貶めたこと。そして一つは、知らなかったとはいえ妹と結婚していたこと。彼は、ディアドラの正体について知っていました。彼がディアドラに惹かれたのも、一つには彼女がアルヴィスの母シギュンの面影を残していたからです。それも当然で、ディアドラはクルト王子とシギュンの間に生まれた子供だったのですから。
 また、当然ディアドラがかつてシグルドの妻であったことも彼は知っていました。最期、彼がシグルドとディアドラの息子セリスと戦ったのは、彼に討たれることを望んでいたのです。
 多くの業績を成し、強力な指導力とカリスマで人々を導いたアルヴィスですが、彼自身は常に罪の意識にさいなまれる、辛い人生でした。結局彼は、自分自身のありもしない罪業を克服できないがゆえに、その道を誤ったのでした。