フリートーク2

聖戦士の血の謎


●継承者の謎●

 ユグドラルに12存在する(ロプトウスも含めるのであれば13)強大無比な力を所有者に与える神器(この呼び方もいつのまにか定着したなあ。最初は『伝説の武器』ってのだったのに)。この使い手には、必ず体のどこかに『聖痕』と呼ばれる印が浮かび上がっている、という設定になっています(某攻略本の加賀氏のインタビューより)。つまり、逆に言うとこれがなければ、神器を扱うことはできない、ということです。具体的には、ホリンを父親に持つスカサハ、ラクチェやクロードを父とするリーン(元々兵種的に扱えませんが・・・)などがこの例です。系譜を見ると神の血は継承者と同レベルなのに、なぜ使えないか、といえばやはり聖痕がないからでしょう。そしてこの聖痕は、どうやら一世代に一人だけ現出するようです。痣のような聖痕は血を持っていれば誰にでも現れるような気がするのですけどね。でないと血の濃さは分からない(^^;
 では、なぜか。単純に血が濃いだけが条件で、それさえあれば神器を使える、というのであればスカサハやラクチェにも神剣バルムンクは使えます(ゲームでは渡せないだけで実際には使えるんだという意見は黙殺・爆)。しかし彼らには使えません。つまり、継承者ではないということです。また、この聖痕は必ずしも直系や長子に誕生するわけではないのは明らかです。実際、雷の神魔法トールハンマーは兄イシュトーではなく妹のイシュタルに、聖杖バルキリーは姉のリーンではなく弟のコープルに受け継がれています。また、黒騎士ヘズルの子供で、聖痕が現れたのはノディオンに嫁いだ末娘です(上記攻略本のインタビューより)。
 ではなぜ、濃い血を持つ者は一人しか生まれず、また継承者は一世代に一人だけしか現れないか。
 やや強引ですが何人か血が濃いものが生まれることがあっても、一つしかないものがあります。神器そのものです。
 すなわち、神器自身が継承者を選ぶ、という機能を持っているとすれば、納得がいくのではないでしょうか。こうなると、一世代に一人しか誕生しない理由もはっきりしますし、また必ずしも長子に受け継がれない理由も説明が付きます。つまり、神器がより相応しい継承者を選んでいる、ということではないかと。まあアーサーに受け継がれる役立たずのバルキリーとかもありますが(汗) 無論神器には、(フォルセティとナーガをのぞいて)意志とかそういうものはありません。単に、そういう『機能』を持っている、というだけです。フォルセティとナーガは・・・それぞれが趣味で選んでいるかも(爆) バルキリーは天然ボケとか(爆死)
 また、こういうことにしてしまえば、仮に直系が絶えたとしても、その力(血)を継承するものが残っていれば、継承者は現れる、ということになります。本来、この聖戦士の力については継承することなんて考えられていなかったような気もするのですが、実際に継承によって受け継げることを考えると、やはり継承のメカニズム(というとなんかミもフタもないですが・・・(^^;)が組み込まれていたのかな、と。実際なんで継承可能なのだろうか・・・やはりロプトウスが継承できるようになっているから竜の血、というのはそういうものなのかも知れませんね。
 そういうわけで継承者、というのは確実に一人は現れる、ただしいくら同族婚をしても、竜の力の強い者は生まれても、神器を扱うことはできない、と思うのです。まあゲームではレヴィンとかブリギッドに子がいなければ現れませんが・・・その場合でもどこかに竜の血を継承する者があれば、継承者がその次の世代くらいに生れてくると思います。
 ただし、唯一の例外があります。ユリウスです。あの髪の色を考えると、多分彼は本来ファラの継承者であったのではないかと思います。ただし、彼はロプトウスの力を継承してしまいました。多分、これにファラの血からが食われたのではないでしょうか。あるいは、イシュタルとユリウスの間に子供があれば、その子が再びファラを継承する可能性もありましたが・・・。というわけで聖戦では唯一、ファラだけは継承者なしで終わりますからね。まあ多分ユリアの子か、アゼルの孫の誰かにファラの継承者が生れるのではないでしょうか。

●同じ神族を持つ間での婚姻が忌まれる理由●

 血族間の婚姻が忌み嫌われる、と聖戦のどっかの村のセリフでありますが、これは要は聖戦士並の能力を持った戦士が生まれてしまう、ということでしょう。実際、オードの神族がシャナンと同じレベルのスカサハ、ラクチェはシャナン並(バルムンクがないとそれ以上のことも)の強さになります。『見切り』の有無が大きいとも言いますが。
 多分過去にも同じように継承者並の能力の持ち主が現れて、継承者と争ったことがあるのではないでしょうか。その反乱の凄まじさゆえに、二度とそのような力の持ち主が現れないように、禁忌、とされたのではないかな、と。継承者は全員どこかしら、国王とかにおさまっていたので、権力を欲する者たちにはさぞかし魅力的でしょう。そして、その権力の基盤となっているのは聖戦士としての『力』なのですから、継承者並の力を持ち、野心があればやはり心が動くのではないでしょうか。
 どこでこのような反乱が起きたのか、ということになるとこれはちょっと無理矢理ですが、多分シレジアだと思います。
 まずヴェルダンは聖戦士の興した国ではありませんので、自動的に除外します(^^;
 グランベル王国のバーハラ王家、及び各公家はおそらく身内同士で結婚するよりも、各公家間、あるいはバーハラ王家と婚姻によって結びつきを強くして、互いの結束を深めていくことでしょう。そのうち再従兄妹同士とかの結婚はあるかもしれませんが、その時には血が薄くなっていて同族同士、というほどのことはないでしょう。実際、イシュトー・イシュタル兄妹には母親のファラの神族は受け継がれていませんし。確実に受け継がれるのはプレイヤーキャラの特権ですね(笑)
 それはともかく、レンスター王国にしても、北トラキアの各国と同じような婚姻政策は必要でしょうし、グランベルとの良好な関係を見る限り、そちらの方との関係もあるでしょう。キュアンとエスリンの結婚も、傍目には政略結婚にしか見えませんし、エルトシャンの妻であるグラーニェは政略結婚でノディオンに来たようですし。無論、ノディオン王家も同じですね。あっちの方がレンスターよりも大変そうな気がします。他のアグストリアの国々との交渉なんて。そういう意味じゃラケシス、我が侭通したなあ(笑)
 そうなるとあとはトラキア、イザーク、シレジアが残ります。
 このうち、トラキアはちょっと確率は低いかな、と思います。なにしろ王位を奪っても手に入るものが・・・(^^; もっとも権力を求める者にはあまり関係ないかもしれませんが、それでもちょっと確率が低いかと。
 また、イザークも同じく低いです。『ファイアーエムブレム聖戦の系譜TREASURE』によると、イザーク王国は遊牧民の王国のようです。モンゴル民族のようなものでしょうか。イザーク王家の力は他を圧倒していましたが、かといって絶対的というわけではなかったようです。ですからリボーの暴走を察知できなかったわけですし。また、ソファラ出身のホリンにオードの力があったことからも、おそらくイザーク王家も姫は各有力部族などに嫁に出して、また色々な部族から王子達の妻を娶ったと考えられます。同族間の結婚はする余裕がなかった、というところではないでしょうか。また、そういう形で言ってしまえば、神の血が『分配』されていくと、あっという間に薄れてしまい、再びその王家と部族の間で結婚があったしたとしても、それは継承者並の力の持ち主は生まれないと思われます。ホリンは例外と見るべきでしょう。あるいは、ロプトウスの復活を察知した何かが、神の血を強くしたのかもしれません。だからセリス達には全て確実に受け継がれた、とすることもできるでしょう。
 さて、こうなると残るはシレジアだけです。この国は、セティが興した国ですが、おそらく最初は、そんなに広がっていなかったのでは、と思います。まともに考えて、あの雪深いシレジアの奥地、特にトーヴェとかセイレーンに人が住んでいたかどうか、あるいは住んでいても統治が必要だったかどうか怪しいですし。またセティ自身はすでに本来の人格と神竜族フォルセティの人格のコピーの二つを共有する状態であり、感覚が普通の人と異なっていた可能性もあります。結果、シレジアはせいぜい初期はザクソン、シレジアの二つくらいしかまともな街はなかったのではないかと。確か、なんかにシレジアは、セティが請われて王位に就いた、とあるのでそうなるとザクソンの領主はそのうちセティの子の一人が継いだと思われます。そして、当然両者の関係を保つためには、婚姻政策が用いられる、となると下手すると従兄妹同士。まして、セティは十二聖戦士の中でも、ナーガと並んで竜の血の影響を強く受けているため、簡単に血が薄くならなかったとしたら・・・。生まれる子は聖戦士並の力を有する、シレジア王に匹敵する力の持ち主ということになります。そして、これが大きな反乱を起こしたのではないでしょうか。
 村人の話にあった『禁忌』はなんか伝承めいていたところをみると、あまり情報としては出回らなかったとも考えられます。また、あの話があったのは、シレジアの村です。それから見てもシレジア、という可能性は低くないでしょう。

 以上、結構適当に論じてきましたが・・・まず一にそういう反乱があったのか?とかホントにスカラクにはバルムンクが使えないのか、とかいう意見もあるでしょうけど・・・それについてはご容赦を(^^;



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