フリートーク8

英雄伝説シリーズ感想


 知ってる方のほうが多いとは思いますが……。
 英雄伝説とは、日本ファルコムが作成しているゲームのシリーズで、一番最初の英雄伝説は、それ以前の同社のシリーズ作品『ドラゴンスレイヤー』の副題として『英雄伝説』と銘打たれていました。しかし3、4、5の連作『ガガーブトリロジー』で完全に新しいシリーズとして分化、以後、同社の『イース』と並ぶ同社の看板タイトルとして人気を博しているRPGのシリーズです。
 2004年の時点では6までがシリーズとして発売されておりますが、これらのうち、密接に話がつながっているのは1と2で、3、4、5に関しては上記に書いたように『ガガーブトリロジー』として一括りにされていますが、単独で完成されたストーリーとなってます。
 特に3以降はドラクエ型RPGとも違い、シナリオ主導型のRPGとして完成度が高く、個人的にシナリオの完成度でいえば日本屈指であると思ってます。
 で、せっかくなのでこの場を借りてその魅力を語ってみることにしました(w
 当然ネタバレオンパレードなのでご注意を(ぉ
 それがいやな人は、ぜひぜひプレイしましょう。後悔することはないはずっ!!



英雄伝説1&2


 イセルハーサと呼ばれる世界を舞台にしたオードドックスなRPGでした。当時としては独特だったのが、戦闘突入がランダムではなく、シンボル接触型くらいでしょうか。あと、2では魔法システムもやや独特でしたが、それ以外はホントに普通のRPGでした。発売されたのは……いつだろう? まだPC-8801が現役だったころですから……たぶん1985年とかそのくらいです。ホントに古いなぁ。1と2で話は完全につながっていますが、それぞれでで完全に完結した話にもなってます。っていうか2が出るとは思わなかったとも言う……。1では祖国を追われたファーレーンの王子セリオスが祖国を奪還……するのがしょっぱな、しかし黒幕にして父の仇は逃亡し、セリオスはそれを追って各国を旅します。そして仲間にも助けられて見事仇であるアクダムを倒しますが、その旅の中、彼はかつて世界を滅ぼしたという悪神アグニージャの復活を知り、アグニージャを倒すべく旅を続け、最後にはアグニージャを倒します。もっとも、アグニージャ自身は別に悪神というわけではなく、行過ぎた文明が星を滅ぼすのを防ぐための存在だったようですが。とにかく無事、アグニージャを倒し英雄となったセリオスは、許婚のディーナと結婚し、幸せに暮らしました……というところで終わるというもの。
 2はこのセリオスの息子アトラスが主人公。突然世界を襲った大地震。その調査に乗り出した(なぜ国王自ら……?)セリオスが行方不明になってしまい、アトラスが探しに行く、というお話。で、実はイセルハーサの、過去にアグニージャに滅ぼされたはずの人々というのが実は地下深くに逃げ延びていて、なんと……数十億年(!)も潜伏していたというもの。つか……たぶん大半眠ってたんだと思いたいんですがっ。だってどーかんがえても種としての限界超えてる……っていうか地底人として進化してないと変。とにかくそういうわけで、最初の地震で地底から地上への入り口が開け、調査したところ、まあ宇宙服みたいのを着てたので、化け物と勘違いされてしまい……調査団は一人を除いてことごとく殺されてしまい。で、生き残った一人が地上人は野蛮だーってことで地底世界の科学力を使って地上を殲滅しようとしたというお話。この話で何が切ないって、1では女神とか観察者とか呼ばれていたフレイアやヨシュアが、実はかつての古代文明というか、要するに地底人が作った存在に過ぎず、『万能装置フレイア』とか『人工衛星ヨシュア』とか呼ばれていたことですね。まあ……フレイアは既に独立した意思を持っていたようですが。まあとにかくそのラスボスを倒して、アトラスは立太子の儀を迎えたところでエンディング。さすがにセリオスはまだ40前ですからねぇ。王位継承は早すぎる(笑)。
 ということでストーリー説明は以上。シンプルで、かつ分かりやすいおまけにパソコンゲームとしては非常にアクセスが短く快適なゲームでした。戦闘のテンポも良かったし。フィールドは地上はごく普通のフィールド移動型で、2は地下は街はあるけど、フィールドとかはなく、それらは通路でつながって……今思えば、これが3以降のシステムにつながっているんでしょう。その他のシステムは本当に『素直な』RPGだったと思います。個人的には、どう考えても1のラスボスの方が2よりヤバイだろうーとは思いましたが(何)
 もっとも、今このゲームって……媒体何で出ているんだろう? いろんなのに移植されていたっぽいんですが……。私が知ってるのはPC-9801版だけなんですけどね。う〜ん。他の媒体の話は良く知らなかったりする……けど、今やろうと思ったら、何が一番いいんでしょうかね。っていうかこれもいっそリメイクしてくれませんかねぇ、ファルコムさん(ぉ



英雄伝説3&4&5(ガガーブトリロジー)

 英雄伝説というタイトルを、ある意味確立させたシリーズ。ガガーブと呼ばれる巨大な亀裂と大蛇の背骨と呼ばれる山脈によって、三つに分かたれたティラスイール、エル・フィルデン、ヴェルトルーナという三つの世界に分かたれたそれぞれを舞台にしたシリーズです。
 発売された順番はもちろん3、4、5ですが、時間軸にあわせて順番を並べ替えると4、5、3が正しい順番になります。
 それぞれで完結した話でありながら、微妙につながっているというその設定が憎いったらもう。そのシナリオの秀逸さは、ドラクエ、FFごときでは太刀打ちできません(私個人の感想ですけどね)。まあ……シナリオに関しては、4の最初の版(PC-9801版)はかなり微妙らしいですけど。私はフルリメイクされた窓版だったので、もうすごいよかったですが。3のPC-9801版は話はよかったのですが、システムがかなり……というか、戦闘システムが酷過ぎたというのがありましたが。リメイクされた窓版は別の作品のように快適になってましたからね(笑)
 では以下に簡単なあらすじを。
 3の舞台はティラスイールと呼ばれる、大地の裂け目ガガーブと、大蛇の背骨と呼ばれる巨大な山脈、沈黙の海によって閉ざされた世界。その大地で、今では廃れてしまった『巡礼』という、シャリネという5つの魔法の鏡(?)を巡り、啓示を受ける成人の儀式に旅立つ二人の少年少女、ジュリオとクリスが主人公。英雄でも、もちろん選ばれた血筋の者でもなく、本当にごく普通の村人です。しかし彼らはその旅の中で、多くの人に出会い、各地で人々を助け、助けられながら成長していきます。そしてその中で、彼らの前を歩くかのように見え隠れする、『白き魔女』と呼ばれた存在。魔法というものが広まるより前に、同じように『巡礼』したその魔女の軌跡は、実は世界の危機を暗示し、警告しているものだった……というのが全体的なお話。最後はお約束ですが、その世界の危機に立ち向かうことになったジュリオとクリス、それに仲間たちは、世界そのものを滅ぼそうとする謎の波動『ラウアールの波』を防ぐために戦うが……。
 最後のシーンは今でも覚えてますが……じーんときました。サブタイトルの本当の意味が伝わってきたとも言います。そしてこれがまぎれもなく『英雄伝説』シリーズである、とも。白き魔女に関しては、PSPでも出たのでこちらでもいいかと。どーせ『朱紅き雫』『海の檻歌』も出るだろうし。でもPCでリメイク希望〜〜〜〜
 さて、4です。
 実は私はこれは最後にプレイしました。先に5をやったんですね。で、5と3は繋がりがかなり明確で(かつ暗示的なのが上手かった)同じ世界だなあ、と思ったのですが、4はプロローグからしてまったく別世界としか思えない世界。いきなり光と闇の神様の話ですからねぇ。
 まあそう思いつつプレイ進めてみましたが……納得。確かに同じ世界でしたよ、ええ。
 主役は、幼いころに妹アイメルと離れ離れになってしまった兄アヴィン。
 光のバルドゥスと闇のオクトゥムという二つの表裏一体の神、そして中立である精霊神ドゥルガーなどが最初から出てきてますが、最初はそれの争いに巻き込まれているだけ……っていうか、どうやら妹が特殊らしいというのは分かってはいたのですが。兄も特殊だと思ったら実は全然違ったという。まあそれでも、幼い頃は聖地で、その後も『慈悲の賢者』と呼ばれる人物に育てられているので、特殊っちゃあ特殊か。実際、ガガーブトリロジーの中では一番英雄らしい主人公だとは思います。
 幼い頃に生き別れた妹を探すため、アヴィンは育ての親である賢者レミュラスが死んだ後、幼馴染のマイルとともに旅に出ます。そしてその中で、妹を探すということはガガーブ暦が始まった頃からある光と闇の勢力の対立の図式に巻き込まれていくことになると知るのですが……まあそれであきらめるはずもなし。そしてついに妹と再会できるのですが……妹が『ドゥルガーの娘』という精霊神ドゥルガーの巫女であるということを知ることになります。そしてお約束ではありますが、アイメルは攫われてしまい、そしてその時に親友のマイルまでもが行方不明(というかほぼ死亡確定)に。その絶望を乗り越え、アヴィンはマイルの遺志を継ぐためにも妹を取り戻すために戦うことを決意。そして生きていた(というか敵に乗っ取られていた)マイルとも再会し、そしてバルドゥスの力を宿した神剣エリュシオン(神々の楽園という意味らしい)を用いて、最後には神であるオクトゥムをも倒し……表裏一体である光のバルドゥスもまた去り、精霊神は悠久の眠りに。神の力に頼る時代は終わり、朱紅き雫(想い)を持つ人の時代が始まる……というお話。
 と、ここまでならどこがガガーブの他の話と関係あるんだ?という感じですが、というか実際ホントに関係は薄いのですが、ガガーブという存在、そして3、5で出てきていたキャラクターの登場、あるいは3、5で出てきた名前等があちこちに散りばめられています。そして、オクトゥムの使徒のトップが、単なる悪人ではなく、真実の鏡(3のシャリネと同じもの)でごく間近に迫った世界の滅亡を見たがゆえに、神の力を復活させようとした、世界を救おうとしていた存在であるというあたり、そしてオクトゥムも別に闇とか邪悪とかそういう存在ではなく、純粋に『破壊とそれから起こる再生』を行う存在であるあたり、単なる勧善懲悪ではないのが英雄伝説らしいと思いました。
 あと、4は主人公の年齢が一番高い(といっても17歳だけど)ためか、ヒロインが明確に設定されていました。というかラストの演出は良過ぎです。あのまますんなり結婚したんだろうなぁ。ただ、マイルが果たしてシャノンに陥落したかは謎だ。恋する乙女のパワーはすさまじい、というのを全身で体現してくれたキャラクターでしたからねぇ……シャノンは。陥落したに一票なんですけど(笑)
 ちなみにアヴィンとマイル、それに何人かのキャラクターは5にも登場しています。また、アヴィンが最後に使っていた剣<エリュシオン>は、神の力こそ失ったものの、そのままガガーブトリロジー最大のキーキャラクターであるミッシェル(後述)に預けられ、エスペランサー(希望を拓くもの)と名を変え、3で登場します。
 ちなみにあちこちのレビューを見ると、PC-9801と窓版は、話自体が基本線以外ほぼ別物のようです。なんせアイメルの『ドゥルガーの娘』という設定すらない……べっくら。
 で、5です。順番の上ではガガーブトリロジー最終作というだけあって、これまでの謎が一気に解き明かされます。……いや、バルドゥスとオクトゥム(ティラスイールでは巨人タナトーシスと大蛇サーペント)については、巨きな存在だというだけのままですが。
 5の主人公は……一応、フォルトという演奏家の卵。その祖父は今年もう60になるが、10年ほど前まで世界を旅していた旅芸人の演奏家マクベイン。そしてマクベインことマックじいさんには、ある夢があった。それは、50年ほど前に活躍した稀代の演奏家にして作曲家、レオーネの復活させたという、伝説のメロディー『水底のメロディー』をこの手で演奏してみたいというもの。マックじいさんはレオーネの熱烈なファンでもあるため……なんですが、これにも理由があったんですが。
 そしてその手がかりとして、復活された『水底のメロディー』を24のフレーズに分けて刻んだ『共鳴石』という石を求めて、マックじいさんとフォルト、そしてフォルトの幼馴染でフォルトのことが好きなウーナの3人は、新生マクベイン一座を立ち上げ、共鳴石を求め世界を旅する……というお話。
 旅芸人といっても、その実冒険者的なところもあり、行く先々でトラブルに巻き込まれたり、というのがかなりあったりします。序盤は街や村で演奏やってたりするのですが……だんだん減ってくるし。
 物語のターニングポイントは、彼らが水底の民の隠れ里に行ってからでしょう。それまで、ただマックじいさんの夢のために集めていた共鳴石でしたが、それが実はかつて世界を滅ぼした要因となったという事実を知る彼ら。しかし一方で、その力でなければ退けられない何かが起きようとしているため、共鳴石を集めてほしい、と頼まれる……という。
 結果、彼らは共鳴石を求める中で、かつて、ガガーブが生まれるより以前にあった高度な魔法文明と、それが滅んだ原因、そして異界と呼ばれる存在に移り住んだ、かつての水底の民――青の民の末裔に出会います。ここで憎い演出が、3でラスボスとして登場したイザベルと、そして『白き魔女』ゲルドがともにいることでしょう。そう。5は3でおきた事件の真相を知る話でもあるのです。しかもそれは付帯情報としてのみで、メインは違うあたり、シナリオの組み方が絶妙としか言いようがありません。
 最後には、共鳴石をすべて集め、『水底のメロディー』は復活。そのメロディーによって、かつて『青の民』が世界を救うときに使った巨大な共鳴魔法装置『ビオラリューム』を復活させ、世界は滅亡の危機から救われます。そう。これが4で敵のラスボス(神じゃない方)が見た『滅亡の未来』というわけです。
 5は集大成というだけあって、あちこちにいろんな要素が散りばめられていました。
 特に、4の主人公コンビであるアヴィン&マイルの再登場、ガガーブを越える白き白鷲プラネトス2世号等、4を知ってると楽しいことこの上ない演出が盛りだくさんです。
 また最後に、時間軸では最後にあたる3への微妙な引きの演出が上手すぎます。
 しかもこれらを、テキストとSDキャラだけでやるのですからねぇ。顔絵とかすらなしですよ。RPGが演出過多な昨今、こういう表現方法もあるんだ、ということをしみじみと感じます。

 3、4、5はそれ単体でも十分に楽しめる作品です。ですが、すべてをプレイすると、その感動はひとしおです。
 窓を持ってる人は、全部で1万ちょっとで3作纏め売りとかもされてますから、時間があったらぜひぜひご購入ください♪
 ……とか書くとファルコムの回し者のようだな、わし……。
 ちなみに3作すべてに登場しているキャラクターが二人だけいます。そのうちの一人であるミッシェル・ド・ラップ・ヘブン……人間離れした魔法技術と魔力を持つキャラです。魔法がなかったはずのティラスイール出身にも関わらず、魔法が普通に存在したエル・フィルデン以上の、というかかつて栄華を極めた『青の民』の共鳴魔法以上の魔法を扱うキャラクター……。何者なのやら。ティラスイールの魔法(チャペルとカンド)はほとんど彼が一人で構築したようなものだと思われます。参考にしたのはおそらくエル・フィルデンの魔法体系でしょう。彼がどのくらい人間離れしてるかといえば、人の身では越えることが不可能とされているガガーブを、あっさり転移魔法で越えてしまうところでしょう。まあ3ではすでに魔力を失い、ラップじいさんとしてのんびり過ごしてますが、4、5ではその絶大な力をいかんなく発揮してます。なんせ4で追い詰められたときの台詞が、『これは……』(ここまでは通常画面、そしてその後画面がブラックアウト)『本気を出さなくてはいけませんかね』って……ちょっとまてぇっ!! お前、今まで本気じゃなかったんかいっ!!<十分強力でした。3でも最後にすべてを知ってたように振舞っていましたしね。なんつーか、すごい人でした。ガガーブトリロジーの影の主役は間違いなくこの人です。
 あとこのシリーズ、何がいいって音楽。ホントに素敵ですよ。それだけでも買い。



英雄伝説6『空の軌跡』

 満を持して、とばかりに登場した新作。シリーズ初、フィールドが回転式になり、視点がぐるぐる変えられるようになりました……が。慣れればたいしたことはなかったです。家の中とかは視点変わりませんしね。
 新しい英雄伝説は舞台も雰囲気もがらりと変わって……あれ。世界の名前はないかな。とりあえずリベール王国という、小国。そして主人公は英雄伝説シリーズで初めて女の子が主人公となりました。その主人公エステル・ブライトは何でも屋……じゃない、遊撃士(ブレイザー)という職業の父(カシウス・ブライト)を持ち、自分も遊撃士を目指す女の子。10歳位のときから一緒に住むヨシュアという兄弟同然の男の子と一緒に準遊撃士となり、そして正遊撃士を目指して……というところで、父親が乗った飛行船が墜落したという報せ。あの父がそんな簡単に死ぬはずがないってことで、父を追いつつ、正遊撃士となるための旅も兼ねて旅立つエステルとヨシュア。そして彼女らは、父の姿を追う内に、リベール王国で起きようとする異変に否応なく巻き込まれていくのであった……というのが基本ストーリー。
 いかにも英雄伝説らしく、それでいながら今までのものと違う雰囲気がとってもいい感じです。音楽もすっごく良くて(CD買っちゃいました)さすがファルコム……と思わせます。
 世界観的に、今回は純粋なファンタジーよりちょっと機械がある世界。銃器とか飛行船とかもありますが、何より特徴的なのがオーブメントと呼ばれる特殊装置。この世界で言うところの電気でしょうか。飛行船、車、明かり、お湯沸し、通信、さらには魔法じみた現象まで起こせる万能装置。50年前にラッセル博士という人物が発明し、あっという間に広まった装置で『導力』と呼ばれる力で駆動するらしく、その発明は『導力革命』とも呼ばれています。そのキーとなるのが七耀石(セプチウム)と呼ばれる鉱石。これを結晶化したもの(クォーツ)を埋め込んで使う装置がオーブメント(導力回路)というわけです。で、これ自体は実は過去の遺産にも存在するらしく、過去のものは『アーティファクト』と呼ばれて区別されており、これらは非常に強力かつ危険であるため、七耀教会が管理しているらしいです。
 ちょっとスチームパンク系入った感じで、ガガーブトリロジーとは違うのは言うまでもないですが、それ以外はほぼ継承されている感じでした。ストーリーの秀逸さも。
 システム面で大きく変わったのは、戦闘がそれまでフィールドマップがそのまま戦場になっていたのが、エンカウント式になったことでしょうか。でも戦闘テンポはかなり良くなってます。
 とかく秀逸なのは相変わらずシナリオ。
 今回は会話の際にキャラクターの顔グラフィックが出る等、演出も追加されてますが、やはりシナリオあってこそ。『普通の旅』の中にちりばめられた、エステルらが遭遇する数々の事件の演出はホントに上手いです。ドラクエやFFみたいに遺跡が存在するとかそういうのではなく、ごく普通にありふれた中にある冒険と、そして必然性のある巨大遺跡。まあゲームっぽくあちこちにアイテムが転がっていたりもしますけどね(笑)
 このゲームの何よりすごいのは、やはりシナリオだと思います。
 というか、この作品は英雄伝説で初めて、1作で完結しない続編ありの話なのですが……その引き方と伏線の張り方が素晴らしいです。ゼ○サーガのシナリオライターは少しは見習ってほしい(ぉ
 シナリオに限らず、キャラクターの描き方から個性の出し方等、ホントに上手いです。キャラクター一人一人が生き生きしてます。
 6に関してはまだ完結してないので、ネタバレは抑える方向で、紹介はこのくらいに。
 とにかく今は、一日も早く続編出してほしいです。



 というわけで語ってみましたが……長い(汗)
 とりあえず、ちょっとでも興味を持ってくれれば幸いです。まあ、RPGで、サブ要素(たとえばドラクエの職業だとか)を極めたりするのが好きな人にはお勧めはできません。基本的に一本道の作品ですから。
 小説のような、しかし小説ではなくあくまでゲームとして描ける世界を。
 そんなコンセプトが、この作品ほど合うゲームはないと思います。
 RPGにシナリオを求める人は、ぜひぜひ、プレイしてください。


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