グラン暦800年時の地位




 グラン暦800年時のセリス達の立場について記述します。また、この前年、グラン暦799年初春、きわめて大規模の暗黒教団の信者による争乱――というより戦争が起きています。この戦争は『黒の処断』と呼ばれ、ほぼ半年以上にわたって続き、大陸全土を巻き込み、地域によっては一年経った今でもその被害から立ち直ることができていません。また、この戦いにおいて、ロプトウスが降臨した、とかそれ以上に邪悪な暗黒神が降臨した、と云われていますが、詳細は知られていません。セリス達の子供たちにも王太子等の地位にあるものがいますが、それは別に記述します。また、その地位に就いた時期ですが、特に記述がない場合、聖戦直後、あるいは二年以内にその地位に就いています。



グランベル王国

国王 セリス
王妃 ラナ
宮廷司祭 サイアス(※魔力は失っている)
ヴェルトマー公 アーサー
ヴェルトマー公妃 フィー
フリージ公 アミッド(780年から。それまではティニー)
フリージ公妃 フェミナ
ドズル公 ヨハルヴァ
ドズル公妃 ラクチェ
エッダ公 コープル
エッダ公妃 シーリーン
シアルフィ公 オイフェ
シアルフィ公妃 シルメリア
ユングヴィ公 レスター
ユングヴィ公妃 イーヴィーナ

※フリージ公女であったリンダは、フリージ公国のシュバルツ伯爵家当主フレッドと結婚している。

オリジナルキャラクター解説

シルメリア
 シアルフィの貴族の娘。あの暗黒期のグランベル帝国にあって、親を失い、家を焼かれてなお自分の弟妹、そして領地の子供達が子供狩りに遭わないように逃げ回っていた。聖戦後も自分の領地に戻り、わずかに残されていた財産をなげうって難民のために食料を買って配給していた。栗色の髪とこげ茶色の瞳を持つ、優しい性格の女性で、シアルフィ公妃となってからも、貧しい人々への配慮を忘れたことはない。788年、彼女が中心となってグランベル王国を中心とした生活基金が創設される。
シーリーン
 ブラギの司祭の娘。また、母親はフリージ公国の名門の出身でもある。聖戦のとき、母親の家は最後まで解放軍に抵抗した家の一つで、しかも子供狩りなども積極的に行っていた家であった。ただ、シーリーンの家族は父親の住むエッダにいて、しかもほとんど音信不通であったため、その罪に問われることはなかった。シーリーンは信心深かったが魔法の才はなかったが頭が良く、エッダの神学校では魔法以外の成績は極めて優秀で、18歳のときにエッダ公であり大司祭であったコープルの待祭(雑務担当とも言う)となる。フリージ公国には珍しい黒髪黒瞳の美貌の持ち主。慈愛に満ちた精神の持ち主で、魔法の力はないものの、現在ではエッダの司祭の一人に名を連ねている。
イーヴィーナ
 ユングヴィ公国の名門、ゼーンディウス家の次女。公家とも関わりは深く、どちらかと言うと結婚当初は政略結婚の色合いが強かった。これは、ユングヴィ家を継ぎながらイチイバルを継承してないレスターが公国内で発言力のやや弱かったためである。ただ、その割にはこの少女は結婚するまではおとなしい、控え目な少女だと思われていたのだが、実は非常に芯の強い、精神の強靭な娘で、密かに外戚として権勢を振るおうと考えていた父親を一喝、ユングヴィ公国内において、夫レスターの発言力を強めるべく色々尽力したらしい。その甲斐もあって、その数年後には、ユングヴィ公としてのレスターの権勢はゆるぎないものになっていた。ただ、私人としての彼女は公人としての彼女とほぼ逆のような性格で、レスターと二人、仲良く城の中庭を歩いている姿は、非常に微笑ましい。また、実は父親ですら知らないがかすかにウルの聖痕を宿していて、並外れた弓の使い手でもある。ただし、知っているのはレスターと彼女の姉、リシアだけである。



トラキア王国

国王 リーフ
王妃 ナンナ
宮廷司祭 シャルロー(790年から)
宮廷魔術師 アスベル(795年から)
大公 アリオーン(782年から)
大公妃 アルテナ(783年から)
大将軍 グレイド
竜騎士団団長 ディーン(784年から)
ミーズ執政官 カリオン
ターラ公主 リノアン(784年に退位。ターラ統治権をトラキア王国へ委譲)



アグストリア王国

国王 アレス
王妃 リーン
ノディオン公 デルムッド(クロスナイツの長を兼任)
ノディオン公妃 ジャンヌ
ハイライン公 トリスタン
ハイライン公妃 レイリア

※クロスナイツは、アグストリア『王国』の正騎士団となっている。



シレジア王国

国王 セティ
王妃 ティニー(780年に結婚。それ以前はフリージ公だった)
宰相 ホーク
天馬騎士団団長は、787年まではミーシャが務めていた。四天馬騎士はそれぞれフェミナ、メング、ブレグ、メイベルが務めていたが、フェミナがフリージ公と結婚して引退、メングら三姉妹はその後を埋めるべく配属された。現在では彼女らも引退している。

オリジナルキャラクター解説

リゼラ
 宰相ホークの妻。ホーク達がトーヴェに国王一家とともに逃げ延びたときに匿ってくれたトーヴェ領主の娘である。リゼラはその頃からホークのことが好きだったのだが、ホークは当時、国王一家を守ることが全てであったし、まだ子供だった彼女をそのように見ることはなかった。ただ、セティと共に旅立つ時、ただ一人ホークも旅立ってしまうのを察して、お守りを渡されたことが印象に残っていた。聖戦後、シレジアの統一にセティと共に乗り出したホークの元に、真っ先にトーヴェの使者として訪れたのが彼女であり、たった2年で驚くほどきれいになっていた彼女に、ホークは戸惑いを覚えたという。シレジア統一後、リゼラは宰相付きの(セティが気を回したらしい・笑)秘書となるが、ホークは自分が生粋のシレジア人でないことを気にしてかずっと結婚せず、セティをはじめとして周りをかなりやきもきさせたらしい(笑) 結局、セティが『王からの紹介』という形で、半ば権力を濫用して(爆)二人を結婚させている(笑) 生粋のシレジア人で、鮮やかな碧の髪と瞳の持ち主。特に宝石のような瞳と白磁のような肌が非常に美しく『雪の翡翠姫』とも呼ばれていた。



イザーク王国

国王 シャナン
王妃 パティ
ソファラ公 スカサハ
ソファラ公妃 ユリア
リボー公 セディ(785年から)
リボー公妃 マリータ(785年から)
ガネーシャ公 ロドルバン(800年から)
ガネーシャ公妃 マナ

オリジナルキャラクター解説

セディ
 セディはリボー家の血とファラの血(アルヴィスの異母弟を父に持つ)を継ぐ魔術師でマリータとは再従兄にあたる。血統的にはマリータよりリボーの継承順位は低いが、それでもマリータの次位にあたり、また、マリータが譲位したため、彼がリボー公爵となった。魔術師ではあるが、イザークの人間らしく剣の使い手でもある。
ガネーシャ公について
 ガネーシャは最初はイザーク王の直轄地として執政官が派遣されていたが、やがて北海航路の拠点の一つとして栄え、戦士団長を年齢と戦傷を理由に引退したロドルバンがそれまでの功績を評価されて、公爵位を下賜された。



ヴェルダン王国

国王 ファバル
王妃 メルオーネ
マーファ公 リドゥオ
エバンス公 ザンテール
ジェノア公 エルゼムル

オリジナルキャラクター解説

メルオーネ
 グランベル帝国はヴェルダンの統治は事実上放棄していたので、ヴェルダンは無法地帯であった。ただそれでも、やがてそれなりの強弱関係による支配が行われていき、やがて少数部族間で数十から百人程度の争いを繰り広げるようになる。そこへ戻ったファバルは部族の一つをたった一人で制圧。ヴェルダンの統一を行う。メルオーネはその最初の部族の族長の末娘で、彼女が協力してくれたから、最初の部族制圧を一人で行えたのである。ファバルは王に即位してからしばらくは忙しくてそれどころではなかったが、782年にやっと結婚したのである。リドゥオ、ザンテール、エルゼムルはそれぞれヴェルダンの有力豪族である。


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