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永き誓い・第二十三話




 いつものようにその男が突然現れたのは、グラン暦七七七年になってしばらく経った、雪が解け始めようとする季節だった。
 イザークでも北方に位置するティルナノグの雪解けは遅く、必然春の訪れも遅い。リボーなどではおそらくもう春の花が咲き始めている季節だろうが、こちらはまだ春の芽吹きは雪の下で、蕾が雪の上に現れて開く季節が来るのを待ち焦がれている時期だ。
「レヴィン……相変わらず唐突だな」
 問われた緑の髪を持つ男は、ラナが出してくれたお茶を一口すすり、それから視線を泳がせて、何か聞きたげに目の前の黒髪の青年の方に向き直った。
「オイフェは今はいない。デルムッド、レスターらと共にグランベル領内へと情報収集に行っている。私と違って、オイフェは名はともかく、外見はあまり知られていないからな。それに元々、グランベル人だ」
「そうか。準備は進んでいるのだな」
 黒髪の青年――シャナンはこくりと頷いた。
 昨年、シャナンがトラキアのマンスターで遭遇した騒ぎが、キュアンとエスリンの遺児リーフ達が起こしたものであったことは、すでにレヴィンから聞いている。オイフェやシャナン、そして何よりセリスとしては、できればすぐにでも挙兵して、支援に向かいたかった。
 しかし、ティルナノグの戦力はまだ整っていないし、それに何よりイザーク以外の情報が少ない。それに、レヴィンからその情報がもたらされたときは、イザークはすでに冬に入り始めていたので、兵を動かすことは極めて困難であった。それに、リーフらは危地を脱し、逃げ延びた、ということまでは分かっていたので、あの時点で無理をする理由はなかったのである。
 そこで、オイフェは選りすぐりの者達でグランベルの内情を確かめようと偵察に出たのである。予定では、あと十日ほどで戻ってくるはずだ。その帰着と春の訪れを待って、挙兵する予定なのである。
「だが、今回はそんなものの確認に来たわけじゃない」
 レヴィンはそういうと、テーブルの上に地図を広げた。イザークの地図ではなく、大陸の北東部を示した、より広域のものである。そしてレヴィンは、その地図の一点を指差した。イード砂漠の中心にある山岳帯の真中で、それ以外に何もありはしない。
「レヴィン……?」
「ここに、バルムンクがある」
 レヴィンの言葉は、一瞬でシャナンを凍りつかせた。
「な……に?」
「ほぼ確実な情報だ。ある男が、命懸けで突き止めた。……残念ながら、その男はもう生きてはいないがな」
 その男のことが気になりはしたが、シャナンはそれ以上にその情報のことで頭がいっぱいになった。
「間違い……ないのか?」
「くどい。間違いはない。ただ、かなり危険は伴うぞ。何しろここは、暗黒教団の本拠地だったところだからな」
「本拠地……だった?」
「そうだ。かつての聖戦で敗れ去った暗黒教団が、イードに逃げ込んだというのは聞いたことがあるだろう。その彼らが逃げ込んでいた場所こそ……」
 レヴィンはもう一度地図の場所を指し示す。
「ここなんだ。イード神殿。彼らはそう呼んでいるらしい。元々は古代の神殿か何かがあった場所らしいが、その廃墟を彼らは利用し、この百年間息を潜めて機会を待ち続けていた、というわけだ」
「ここに、バルムンクが……」
 だが、すぐに飛び出したくなる衝動を、シャナンはかろうじて堪えた。
 今、オイフェはいない。また、その他にも主力たりうる戦力の何人かは、オイフェと共に偵察に出てしまっている。ティルナノグは、今主力たる者達がほとんどいなくて、手薄といってもいい状態なのだ。しかもここ最近、特にガネーシャのハロルド将軍は反乱軍の摘発に躍起になっている。
 もし、万に一つ自分の留守中にティルナノグが見つかってしまったら。もし、セリスが殺されてしまったら。それは、シャナンにとっては絶対にあってはならないことだ。
「行ってきてよ、シャナン」
 突然後ろから聞こえた声に、シャナンは驚いて振り返った。立っていたのは、青い髪の少年――青年といってもいいかもしれない――である。
「セリス……いつからそこに」
「さっき。シャナン、全然気付かないし」
 背後にレヴィンが忍び笑いをしているのを感じたが、シャナン自身も苦笑するしかなかった。バルムンクという単語を聞いた瞬間、周囲に全く気を配れなくなっていたらしい。
「行ってきてよ、シャナン。神剣バルムンクは、私達にとって、何よりシャナンにとっては絶対に必要だ。もういつまでもこのティルナノグで隠れてはいられないだろう。兵を起こす時期は、すぐそこまで来ている。そして、強大な帝国と戦おうというのなら、神器の力は絶対に欠かせない。私のティルフィングはどこにあるか分からないけど、バルムンクの場所が分かっているなら、それは絶対にシャナンが手に入れておくべきだと思う」
「し、しかし……」
 もし自分が見ていない場所でセリスが窮地に陥ったら。自分なら助けられる状況で、しかしその場にいなくてセリスが命を落としてしまったら。
 そうなってしまえば、今度こそ世界は暗黒に包まれる。そして、シャナン自身も、おそらくすべての希望を失ってしまう。たとえ、バルムンクがその手にあったとしても。
「大丈夫だよ、シャナン」
 セリスはそんなシャナンの心情を理解しているのか、にっこりと笑ってみせる。
「オイフェももうすぐ帰ってくるし、それにまだここは見つからないよ。シャナンが戻ってくるまでは、迂闊な行動も取ったりはしない。それにシャナン、今取りに行かなかったら、いつ行くの? 挙兵してから、全軍でイード砂漠を越えるの?」
 その言葉に、レヴィンがたまらず吹き出す。
「シャナン、お前の負けだ。軍隊でイード砂漠を越える愚かさは、お前でも分かるだろう。少人数で行った方がはるかに安全だ。で、バルムンクはお前にしか扱えないんだぞ」
 シャナンはしばらく考えていたあと、観念したようにセリスに向き直った。
「……分かった。ただ、これだけは約束してくれ、セリス。絶対に無茶な真似はしない、と」
「それは私が言う台詞だと思うんだけどな。シャナンのほうが絶対危険なんだから」
 もう一度レヴィンが吹き出した。確かにその通りである。
 今はまだ安全といっていいティルナノグで待機するセリス達と、暗黒教団の本拠地に向かおうというシャナンで、どちらが危険かなど考える必要もない。
 シャナンは苦笑いを浮かべつつ、セリスの後ろにある扉の方に視線を移した。
「スカサハ、ラクチェ。入って来い」
 その言葉の後に、扉の向こう側でなにやら驚くような気配がして、ややあって扉が開かれた。そこには、名を呼ばれた二人が立っている。
「聞いての通りだ。準備を手伝ってもらうぞ」
「あの、それでしたら私も……」
「ラクチェ。気持ちは嬉しいがイードへは私一人で行く。いいな」
 ラクチェは一瞬落胆した表情になるが、そういわれることは分かっていたのだろう。すぐいつもの元気な表情に戻った。
「はい、分かりました。でも、シャナン様も気を付けて下さい」
「ああ、もちろんだ。必ず神剣を手に入れて戻ってくる。レヴィンはどうするんだ?」
「私はまたトラキアに戻るさ。まだやることが残っている」
「そうか」
 シャナンはそれだけ言うと、出発を明日と定めて、準備に取り掛かるために自室へと戻っていった。

「それでは、頼んだぞ、スカサハ、ロドルバン」
 翌朝、まだ陽が昇るより早く、シャナンはティルナノグの西側の出口にいた。出口、といっても簡素な壁で囲まれているだけで、砦、ということができるほどのものでもない。イードに向かう道筋として、シャナンは多少険しい道のりになるが、ティルナノグからまっすぐ西に向かうルートを選んだ。
 理由はいくつかある。
 まだ、動かなければ一刻もしないうちに体が凍り付いてしまうような季節である。ティルナノグから出るには、どこを通っても多少険しさに違いが出る程度で、山を抜けなければならない。そうであれば、南に抜けてソファラから行くのも、直接西へ抜けるのも大差ない。東の砂漠を越えていくのは、ガネーシャの近くを通ることにもなり、非常に危険である。
 何より、このルートが、一番時間ロスとグランベルに見つかる可能性が少なくてすむのだ。ゆえにオイフェ達もこのルートを使って偵察に向かっている。もっとも、彼らが山越えをしたのはまだ雪が降り始める前ではあったのだが。
 もう一つの目的は、そのオイフェ達である。運がよければ、山越えの途中か、あるいは山越えをしようとして暖かくなるのを待っているオイフェ達に会える可能性もあるのだ。そうなれば、現状を伝えることもできるし、シャナンもより安心ができるというものである。
「シャナン様も、お気をつけて。セリス様は、必ず私達が守ってみせますから」
 必要以上に力の入っているロドルバンを見て、シャナンは少し顔を綻ばせると、やや強めに肩をばん、と叩いた。
「そう力むな。お前達が倒れてしまっても大変なんだからな。私が戻るまで、必ず全員生きていろよ」
「はい。シャナン様がバルムンクを持って帰ってくるのを、心待ちにしています」
「ああ。必ず帰ってくる」
 シャナンはそういうと、朝もやのかかる中を、西へと歩き始めた。目指すはイード神殿。そこにあるという、神剣バルムンクを求めて。
 そしてそれが、シャナンに新たなる運命と出会いをもたらすことなど、この時の彼が知るはずもなかった。

「これほど……とはな」
 シャナンは少し疲れたように息を吐くと、木々の影になって雪に埋もれていない岩の上に腰掛けた。
 ティルナノグを出て五日、なんとか予定通り進んでいると思うのだが、予想以上に道は険しかったのである。
 なまじ雪が積もっているため、傍目には平坦な道に見えるのだが、実際にはかなり起伏に富んでいて、場所によっては深い亀裂などもある。かなり気をつけないと、命を落としかねない。
 予定通りなら、明日にはイード砂漠が見えてくるはずだ。そうなればとたんに雪はなくなり、進むのは楽になるはずなのだが、本当にそうなるのか疑いたくなる。正直、今敵に襲われたらかなり危険かもしれない――と考えてからシャナンはその想像の馬鹿馬鹿しさに気付いて苦笑した。
 まず一に、こんな場所に敵がいるはずもなく、また、万に一ついたとしても戦えないのは向こうも変わりはしない。はっきり言ってしまえば、まともに戦いにすらならないだろう。条件はお互いに同じなのだから。
 そう思って気を抜きかけた瞬間。
「……誰だ?!」
 獣ではない、人の気配。それをシャナンは、確かに感じた。
「……敵対するつもりはない。ただ、いつまでもそう隠れているのなら、そちらが敵対的と思わざるを得んぞ」
「……ごめんなさい。こんなところに人がいると思わなくて」
 ややあってから発せられた声と、直後に現れた人影は、シャナンを驚かせるに十分だった。
「子供……?」
 せいぜい十歳程度の、一目でイザーク人と分かる黒髪の少年。その手には雪兎が抱かれていて、その二対の瞳が怯えるようにシャナンを見つめている。
「ぼ、僕はリューム。こっちはリリン。あの、リリン探していて……」
 シャナンはその様子を見て、ふっと緊張を緩めた。この子供に、自分をどうにかするような力があるとは思えない。
「驚かせてすまなかった。まさかこんなところに人がいるとは思ってなくてな。近くに村でもあるのか?」
 するとリュームと名乗った少年はふるふると首を横に振った。
「違うよ。じいちゃんと二人。この近くだよ。おじさんは何してるの?」
「おじ……」
 確かに十歳程度の子供からすれば、十分「おじさん」と呼ばれてもおかしくない年齢ではあるだろう。だが、こうも正面から言われると、それはそれで複雑な気持ちになる。
「……いや、旅の途中だ。なんとかイードの方に抜けたいと思っているんだ」
 シャナンの言葉に、少し安心したのか、リュームと名乗った少年は少し嬉しそうな表情になった。
「でも、もう日が暮れるよ。休むの? なら、うち来ない? じいちゃんも喜ぶと思う」
 シャナンは少し考えたが、その申し出をありがたく受けることにした。どう考えても、その少年が自分を陥れる理由が思いつかなかったからである。

 リュームの家は、先ほどの場所からは本当に近かった。山の表情も色々あるもので、リュームが案内してくれたそこは、木々が生い茂っているのも雪に覆われているのも一緒なのだが、全体が非常になだらかで、歩きやすい。その中で、まるで岩舞台のようになっている場所に、リュームの小屋はあった。
「じいちゃん、ただいま。リリンいたよ。あと、お客さんが」
 リュームはそういって元気良く小屋に飛び込んだ。そのあとにシャナンがやや遠慮がちに続く。
「おやまあ。いらっしゃい。こんな山の中、歩きつづけるのは大変でしょう」
 そう、二人を迎えたのはもう六十歳にはなろうかという老人だった。元は黒髪だったと思われる髪は白く染まり、顔に刻まれた皺が彼の生きてきた年齢を感じさせる。だが、それ以上にシャナンの目を引いたのは、ほぼ閉ざされた両目と、その上に刻まれた傷痕だった。
「……ご老人、その目は?」
 訊くべきかどうか一瞬迷ったが、結局シャナンは訊ねた。
「なに、昔戦いでな。だが、目が見えなくなってからでも、意外と不自由はせんものじゃ。かすかだが、光は感じれるのでな」
「じいちゃんはね、昔のグランベルとの戦争で大活躍した人なんだよ。目の怪我はそのときのものだけど、イザークの剣士の中でも一番の使い手だったんだよっ」
「こらこら、リューム」
「昔の、グランベルとの戦争……?」
 昔、というのがいつを示すかによって微妙に異なるが、この目の前の老人の年齢を考えると、二十年前の戦争のほうが確率は高い。
「ほう。お若いのにご存知……マ、マリクル様……?」
 その名を聞いた瞬間凍りついたのは、もちろんシャナンだった。まさかこんな場所で、父の名を聞くとは思いもしなかったのだ。
「な、なぜその名を……」
「いや、マリクル様は、確かにあの時亡くなれた。とすれば、お客人は一体……」
 老人は一人驚いたように、手を差し伸べてシャナンに近寄ってくる。
「私は、かつてのイザーク王マリクルの子、シャナンだ。ご老人、貴方は父を知っているのか?」
「な、なんと!!」
 その言葉に、老人の瞼の隙間から涙が溢れてきた。まるで感動に咽ぶように「おおぉぉ」と繰り返し、床に倒れ伏してしまう。
「ご、ご老人?」
「よくぞ……よくぞ……」
 老人はそのまま床に伏せ、恭しく頭を垂れた。
「ちょ、ちょっと待ってくれ。私は何も……」
「いえ、このイザーク王国の正統なる王位継承者であるシャナン様に対し、正対するなどとても畏れ多く……」
「だから待ってくれ。その、それはわかったが、私も貴方に聞きたいこともあるんだ」
 その言葉に、老人は弾かれたように顔を上げた。
「は、はい。私などにわかることでしたら……」
 ようやく老人は落ち着いたが、その時になってシャナンとリュームが小屋に入ってきた直後であることに気付き、また慌ててしまい、結局シャナンが老人から話を聞けたのは完全に日が暮れてからであった。

 老人の名はギルキタークという。リュームとも本当の家族ではなく、捨てられていたのを彼が拾ったらしい。
 子供狩りが始まってから数年、子供狩りによって子供が連れ去られるよりは、と人里はなれたところに子供を置いてくるケースがたまにある。無論、そのあと迎えに行くのだが、さらにごく稀に、それで食い扶持を減らすために子供を置き去りにする親がいるのである。リュームはそういった、いわゆる「捨てられた子供」だったのだ。
 この地は、近くに清涼な水場もあり、食すことができる山菜は豊富で、魚がいる川もあるという。正直、初期のティルナノグよりずっと快適な環境と言えた。
 ギルキタークは元はイザーク戦士団の一員で、戦士副団長を務めていた。そしてもちろん、マリクルの戦死した戦場にも出ていた。シャナンはそこで、かつてバイロンに教えてもらったよりも詳しく、父マリクルの最期を聞くことが出来た。
「マリクル様は、それはとても強かった。だが、陛下は戦いに出る前に言われていた。『たとえ誰がこの戦いの中で倒れようとも、我らイザークの民の死は正々堂々たる戦いの結果である』と。今思えば、あれは、陛下ご自身が倒れることを覚悟しておられたようにも思える……」
 そしてギルキタークは、その戦いの撤退戦で傷を負い、視力を失ったという。だがその時に、バルムンクを禍々しい雰囲気を感じさせる魔道士風の男が回収していたのだけは、覚えているという。そしてそれは、今思えば。
「暗黒教団の魔道士、か……」
 ギルキタークは無言で頷いた。
 その情報が、何よりもレヴィンの持ってきた情報と合致する。神剣バルムンクがあるのが、暗黒教団の本拠地。
 話のとおりであれば、おそらく暗黒教団は再びバルムンクを持つ者が現れるのを恐れたに違いない。シャナン自身、かつての父より自分が優れているという自信はないが、それでもバルムンクを握ったとき、何者にも負けない、という確信めいた自信があった。それは、自分の中にある血の力が教えてくれる感覚である。
「ギルキターク殿、感謝する。そして……」
「とんでもない……この老骨が役に立ったのです。それだけでも……」
 再びギルキタークが涙咽(むせ)びそうになったところに、リリンが飛び込んできて、続いてリュームが割り込んできた。
「おじさん、イザークの王様なの?」
「こ、こら、リューム!!」
 ギルキタークは慌ててリュームの口を塞ぐが、シャナンは苦笑しているだけだ。『おじさん』に見えたとしてもおかしくない年齢なのは分かっているし、あのくらいの年齢の少年から見れば、十分『おじさん』だ。何より、その呼び方に込められた親しみが、なんとなく心地よい。
「気にしないでくれ。それより……今日は泊めてもらっていいだろうか」
 もちろんギルキタークは、快くそれを承知した。

 翌朝、シャナンは日が昇り始めるとすぐに出発した。
 ギルキタークが、というより普段リュームが麓まで行くのに使う獣道を教えてもらったのである。騎馬が通ることすら出来ないような細い道だが、かなり平坦で雪も少ない。彼らは普段この道を使って、月に何回か買出しに出ているのだという。
 その道を進むこと半日。
 シャナンの目の前に広がっていたのは、荒涼たるイードの砂漠であった。そして、そのかすんだ地平の彼方に、茶色い山々が威容を聳え立たせている。
「あそこに、バルムンクが……」
 自然、シャナンは拳を握り締めていた。かすかに、自分の中にある何かが騒ぎ立てている感覚を感じる。
 それが、自らの血と結びついた力に反応していることを、シャナンは疑っていなかった。



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